寺、坂、我が家は一つ。最強のサポーター「清水寺門前会」(2014.0303)
観音さまへの信心と門前会の心意気をのせて、 伝説の青龍が降臨!
「青龍会」を目当てに来られる方も年々増えています。
本堂で舞う青龍。
散華の授与や、音羽の瀧の水を用いた観音加持は人気があります。
鱗にご注目。8000枚の一つひとつに江戸時代の経文が貼られています。
境内を飛び出した青龍。「七味家本舗」さんまで清水坂を練り歩きます。
ほら貝の音とともに現れた青龍が本堂に舞い、「南無観世音菩薩」と唱える神や侍者とともに境内から参道へと練り歩く。春と秋の恒例行事「清水寺青龍会―観音加持―(せいりゅうえ かんのんかじ)」の日は、普段の清水寺とはひと味違う「動」の魅力に出会えます。
龍の担ぎ手である龍衆をはじめ総勢40人以上の役は清水寺門前会の方々が務め、当山の僧侶も青龍を守護する四天王として行道に参加しています。参道の清水坂では勇ましい掛け声とともに青龍がお店の中を出入りし、周りからは大きな歓声も。迫力と華やかさが「お祭り」を思わせるのは、もともと御本尊御開帳の祝賀法要だったからなのでしょう。「青龍会」は平成12(2000)年の御開帳に際して、清水寺門前会が中心となって創り上げた新しい法要で、以降恒例化し、現在では清水寺の季節の風物詩になっています。
「青龍会」を立ち上げた門前会の田中会長によると、龍が境内を巡るという構想は10年も前から温めていたのだとか。
京都の東は四神の青龍の地であり、当山には古くから「観音様の化身である龍が夜な夜な音羽の瀧の水を飲む」という言い伝えがありました。
この伝説をもとに、仏師であり僧侶でもある故西村公朝先生が北法相宗の教義に基づいて監修、国際的に活躍される衣装デザイナーワダ エミさんが青龍と装束のデザインをしてくださり、信仰と美しさを兼ね備えた見事な法要が完成したのです。
青龍は全長18メートル、麻布と和紙で作られていて、表面をびっしりと覆う8000枚の鱗にはすべて古い経文が貼られています。装束も京都の伝統工芸職人の方々が、染織から細かな刺繍や細工にまで技術の粋をつくして作り上げてくださいました。
これらのすべては皆さんの奉納、つまり無償でご協力いただいたものです。なかでも最も尽力いただいたのが清水寺門前会。末寺も檀家ももたない当山にとって、最大かつ最強のサポーターが清水寺門前会なのです。
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