霊水パワーは信心次第 清水寺の原点「音羽の瀧」(2011.0829)
「お瀧」を続けて半世紀以上 信者さんの不思議な霊験談
ご自身のこと、ご家族のこと、人生のさまざまな局面を信仰とともに乗り越えられてきた信者さん。今は、「この世にいながら、極楽にいるような穏やかな心持ち」とおっしゃっています。
「土用の丑の日に汲んだ霊水は腐らない」という伝説どおりに平成17年に汲んだ霊水。常温で保管していてもまったく変わらず、飲用しても大丈夫なのだそうです。別の方の音羽の水には藻が生え、よく聞いてみるとお参りをせずに汲んだだけだったとか。信仰の不思議な力に驚かされます。
この信者さんは「お瀧」の後にすべての諸堂をお参りされています。感謝の気持ちを霊水で描いた円は、職員が早朝に撒いた打ち水に比べて、なかなか蒸発しないと話題になっています。
通常の拝観時間に皆さまがご覧になることはありませんが、早朝や夜間には、現在も「お瀧」が行われています。10歳の時から半世紀以上も続けておられる、ある一般の信者さんのお話をご紹介しましょう。
身体が弱かったため、お母さんに連れられて始めた「お瀧」の行。お不動さまの真言を唱えながら霊水に打たれるというもので、時間はおよそ10分から15分、真冬でも行衣1枚で、一心に丈夫になりたいと祈願されたそうです。「お瀧」が辛くなる時もあったそうですが、行けば必ずそれを上回る清々しさと霊水のパワーを体に実感できるとか。67歳になられる現在もとてもお元気で、「お瀧のおかげで、心が澄み、人間らしく歩く道を示していただいた。死ぬまでお瀧に入り続けたい」とおっしゃっています。
この方の半世紀を越える信仰の間には、数多くの不思議な体験も。ある夜の「お瀧」では、裸足になるはずのところを「今日は草履を履こう」となぜか思い立ち、石の足場にあった割れたガラス瓶から足を守っていただいたとか。また、ある年の初めには、本堂の壁面に丸く輝く観音さまの光が現れたこともあるそうです。その他、枚挙にいとまのない不思議な体験の数々は、お不動さま、観音さまをひたすらに信仰されてきた「たまもの」であると、当山ではこの信者さんのお話を、感心をもって拝聴しています。
※警備上、「お瀧」(水垢離)は一般開放しておりません。
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