鎮魂と復興の祈りが刻まれた大日如来坐像、清水寺へ(2012.0410)
未曽有の災害に学ぶ
プロジェクトの始動となった陸前高田市での復興イベント。
数多くの善男善女のひとノミが、大日如来さまを象っていきます。陸前高田市にて。
中には手を合わせる方も。塩釜市にて。
神戸市にて。
個人の課題の制作も抱えながら、彼らをこれほどまで共同制作に打ち込ませたのは、復興イベント「1万人のひとノミひと削り」活動を展開したことが大きかったといいます。
8月下旬の陸前高田市を皮切りに、塩釜市、神戸市、大阪市などへ制作中の像を運び、参加者にノミを入れていただく活動の中で、悲しみや祈り、感謝、善意といった人のこころに直接触れて、学生たちは「この人たちの気持ちに応えられる仏像を作りたい」という想いを一層強くしたのだそうです。
ある学生は、まだ完成していない像に涙を流して手を合わせる人の姿に、仏像を彫ることの意味を考えさせられ、自己満足の作品ではなく他者のために作ることの大切さを知りました。
また、現地で人と共感することや、仏像のもつ力を感じ、それ以前の自分とはすごく変わったという1年生も。
彼らは、本当に貴重な学びの機会を得、人生の財産を得たといいます。そしてこれらの体験で感じたことや気持ちをそのままに、後輩たちにも伝えて行きたいと、熱意いっぱいに語ってくれました。
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