霊水パワーは信心次第 清水寺の原点「音羽の瀧」(2011.0829)
清水の名の通り、量も質も文句なしの名水
清水寺の創建以前、少なくとも1200余年の昔から現在まで、瀧は一度として枯れたことがなく、四季を通じて、ほぼ一定の水量で湧き続けています。
あまり知られていませんが、境内売店では「音羽の瀧」の名水を詰めてご祈祷をした「音羽霊水」も販売しています。お参りに来られない方へのお土産におすすめです。
当ホームページ「清水寺縁起」にご紹介しているように、奈良の僧・賢心(けんしん)、後の延鎮上人(えんちんしょうにん)が、観音さまの夢告(むこく)によってたどり着いたのが「音羽の瀧」。この瀧のほとりの小さな庵から清水寺は始まりました。流れ落ちる清らかな水は寺名の由来であり、「音羽の瀧」は、まさに清水寺の原点といえる大切な場所です。
約4メートルの高さから流れ落ちる三条(みすじ)の水は、京都盆地の地下水が、地圧によって清水山(音羽山の別称)断層の岩盤から湧き出したもので、不純物の混入が少ない大変澄んだ水です。水温は11~12℃、水質調査でも非常に硬度が低い軟水で、ミネラルを豊富に含み、有機物質量が限りなくゼロに近いという結果が出ています。つまり「音羽の瀧」の清水は、とてもおいしい天然の名水。早朝にはペットボトル持参で、水を汲みに来られる方もいらっしゃいます。
>>次のページは、三つの瀧に込められた意味とご利益です
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