日想観
知識も経験も必要ありません
沈む夕陽にお釈迦さまを
感じることができます
日想観は時と場所を選ばないもっともシンプルな修行法です。西の空に沈む夕暮れの太陽を見つめ、朱く染まった空に極楽浄土を想うだけで、お釈迦さまの教えを体感することができます。
日想観について
仏教修行のひとつに、西の空に沈む太陽に極楽浄土を観想する「日想観」があります。仏教の理想郷「極楽浄土」は西方にあるといわれ、静かな心で夕陽を見つめることが、自身の内面と向き合う方法だとされています。日想観は僧侶のみならず、一般の人々にも広まりました。それは、この修行法が時と場所を選ばずにできるというだけではなく、空を朱く染める夕陽が、私たちに多くのことを考えさせてくれるからでしょう。清水寺境内の入り口近くに建つ西門(重要文化財)は、日想観の聖地です。京都屈指の夕陽の名所でもあるこの場所は、日没時には多くの参詣者が立ち止まり、西の空に沈む夕陽に思いを馳せています。